睡眠時無呼吸症候群とは

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睡眠時無呼吸症候群とは、通常大きないびきとともに、10秒以上呼吸が止まる無呼吸や呼吸が弱くなる低呼吸が、睡眠中に1時間あたり5回以上起きる状態をいいます。睡眠中の無呼吸により体は酸素不足になります。それにより熟睡が妨げられ慢性的な睡眠不足の状態が続き、日中の強い眠気や倦怠感、気分の落ち込みが現れ、仕事や勉強にも影響を及ぼすことがあります。また睡眠時無呼吸症候群は高血圧症とも関連があり、狭心症や心筋梗塞、脳卒中の発症リスクも高めることが分かっています。
睡眠中に無呼吸や低呼吸が起きる主な原因は、空気の通り道である気道が何らかの要因でふさがってしまうことです。主な原因は肥満で、のどについた脂肪が気道を圧迫するために気道が狭くなったり閉そくしたりします。このため睡眠時無呼吸症候群の患者さんは大きないびきをかく方も多いのです。そのほかにも下あごが小さい、扁桃腺が大きいなども気道をふさぐ要因になります。

主な検査

まずは簡易型検査装置を使った検査を行います。検査装置をご自宅に送付しますので、お休みになる前に装置のセンサーを手の指や鼻の下に装着し、睡眠中の酸素飽和度などを調べます。検査後は装置を検査会社に返送し、解析します。約7~10日で当院に結果が通知されますので、結果をお聞きになるためにご受診ください。なお、より詳しく検査をする場合は入院が必要になることもあります。その場合は提携医療機関をご紹介いたします。

治療

睡眠時無呼吸症候群の治療は、主にCPAP療法を行います。人工的に空気を肺に送り込む装置を着用することにより、鼻から閉塞している気道へ圧力をかけて空気を送り込みます。これによって無呼吸や低呼吸の状態の改善が期待できます。
なお、CPAPを使用している間は定期的な通院が必要です。
また、肥満の方はCPAP療法と並行して生活習慣の見直しを行うことも大切です。体重を適正な値に近づけることで、気道の閉そくが軽減され、睡眠時無呼吸症候群の改善を期待することができます。

治療の流れ

  1. 問診

    症状をお伺いします。

  2. 検査(ご自宅にて)

    簡易型検査装置を用いてご自宅で検査を行っていただきます。検査後に装置を検査会社に送付しデータの分析を行います。

  3. 結果説明

    検査装置の返送から約7~10日で当院に結果が通知されます。検査結果をご説明しますので、ご受診ください。

  4. 治療開始(CPAP)

    治療が必要と判断された場合はCPAP療法をスタートします。治療開始後は、1カ月に1回の定期受診が必要です。