超音波検査とは

超音波検査イメージ画像

超音波検査とは、人の耳では聞こえないほどの高い周波数の音である超音波を用いて体内を調べる検査です。超音波が出る器機(プローブ)を体にあてて、臓器や組織からはね返ってくる反射波を映像化します。超音波が伝わりやすいように、体の表面に検査用のゼリーを塗ります。超音波検査は、レントゲン等と異なり放射線による被ばくの心配がなく、痛みも生じないため、体への負担が少ない検査です。妊婦や高齢者も安心して検査を受けることができます。
検査は薄暗い部屋でベッドに横になった姿勢で行います。検査する臓器によって、あおむけや横向きになったり、腕を上げたりします。また、超音波が伝わりやすくなるように体の表面に検査用のゼリーを塗ります。
超音波検査は、心臓、腹部、頸動脈、甲状腺、乳房など、様々な臓器の観察に用いられます。当院では、腹部超音波検査、頸動脈超音波検査を行っています。

当院の超音波検査機器

ARIETTA650DI SE

当院ではFUJIFILM社製の超音波検査機器「ARIETTA650DI SE」を導入しております。画像処理にAIが採用されており、従来の機器より鮮明で高画質な画像を表示することができます。
また、「Shear Wave Measurement(SWM)/iATT」機能が搭載されており、肝線維化・脂肪化を評価できます。健診で肝機能に異常が見られた方、脂肪肝と指摘された方の検査に特に有用ですので、検査を希望される方は医師にご相談ください。

腹部超音波検査

主に肝臓、胆のう、胆管、膵臓、腎臓、脾臓、腹部大動脈に、腫瘍や結石、炎症がないかを確認します。当院では剪断波の伝播速度を測定するシアウェーブエラスグラフィーを搭載した超音波機器を導入しています。これは従来の超音波の検査ではわからなかった肝臓の線維化を判別する検査です。慢性的な肝疾患では、肝臓組織の線維化が進行することで肝臓が硬くなり、癌化するリスクが増します。シアウェーブエラスグラフィーで肝蔵の線維化を調べることは、肝繊維化の進行を防ぎ、肝硬変や肝細胞癌の予防につながるため、非常に大切であるといえます。

確認できる主な疾患

肝臓
脂肪肝、慢性肝炎、肝硬変、肝がん、肝のう胞、肝血管腫
胆のう・胆管
胆管結石、胆のうポリープ、胆のう結石、胆のう炎、胆のうがん、胆管がん
膵臓
膵のう胞、膵炎、膵腫瘍、膵臓がん
腎臓
腎結石、腎のう胞、水腎症、腎腫瘍、腎臓がん
脾臓
脾腫、脾のう胞、脾腫瘍
腹部大動脈
腹部大動脈瘤

頸動脈超音波検査

頸動脈の血管壁の厚さやコレステロールなどが血管内に蓄積したもの(プラーク)を調べることで、動脈硬化の進行具合を判定します。

確認できる主な疾患

  • 動脈硬化の進行度
  • 頸動脈の狭窄
  • 脳梗塞の原因となるプラークの有無